2回目の熊本い草研修⑤「八代市イ草農家さん巡り」

2016年8月17日|熊本研修

辭頑悽蜀咏悄・・C0039.01_23_03_23.Still025

2日目の午後は、八代市のイ草農家さんを訪問していきます。

まず訪問したのが、綿田好孝さんです。

辭頑悽蜀咏悄・・C0039.01_42_17_04.Still032

綿田さんは、八代のイ草農家さんでも大規模な施設と設備を整えていらっしゃいます。

DSC_0834

刈り取って、乾燥させたイ草を畳表に織る作業をされていました。

織り機が大きな作業場の中で一斉に稼働する光景は壮観です。

DSC_0832

年代物の古い機械がカタカタと稼働し、畳表が織り上げられていく姿は、なんだか男心をくすぐられ思わず見入ってしまいます。

辭頑悽蜀咏悄・・C0039.01_31_25_14.Still027

辭頑悽蜀咏悄・・C0039.01_32_24_57.Still028

畳表に織る前のイ草は、奥様が手作業でチェックしていました。

DSC_0847

折れた草や、質の悪い草が無いかを目視でチェックしていきます。

地道で細かい作業に、「目と首が痛くちゃっうのよー!」と笑顔で仰ってました。

DSC_0846

こちらは、織りあがった後の畳表のチェック。

辭頑悽蜀咏悄・・C0039.01_37_26_23.Still030

綿田さん自らが畳表の仕上がりを確認して、産地表示の印鑑を押していきます。

当店に届く畳表は、こうした地道な品質管理を経て作られているんですね。

辭頑悽蜀咏悄・・C0039.01_38_52_10.Still031

今回の八代イ草研修のムービーを作るためにインタビューをお願いしたところ、突然のお願いにも関わらず快く撮影させていただきました。

DSC_0853

熊本のイ草農家の現状を、お客様に届けて下さい」とおっしゃっていました。

畳屋の一人として、八代の生産者の想いを少しでもお伝えできたらと思います。

辭頑悽蜀咏悄・・C0039.01_39_04_08.Still001

次は、イ草農家さんの事業組合「松品会」で事務局をされている瀬海秀人さんです。

元イ草生産者で、現在は生産者のサポートや取りまとめなどをされており、若手の農家さん達にとても慕われている兄貴分のような方でした。

辭頑悽蜀咏悄・・C0039.01_16_19_14.Still021

瀬海さんに見せて頂いたのが、とても珍しい「無染土のイ草」です。

DSC_0814

前回のブログでもご紹介した、刈り取ったイ草を泥の中に浸すイ草の泥染め。

DSC_0629

泥のコーティングでイ草の耐久性を高め、変色を防ぐ伝統的な技法です。

DSC_0642

しかし、染土がつくことにより、

・イ草に付着した泥の粉が畳表に残り、から拭きした際に付着することがある。

・泥に対し、アレルギーを持つ方には不向きな場合がある。

・泥の粉がカビの原因になる。

などのデメリットもあります。

 

そこで、近年の研究による乾燥技術の発展で実現されたのが、この泥染めをしないイ草を使った「無染土畳表」です。

DSC_0819

泥染めをしないことにより、上記のようなデメリットを防ぐことができ、刈り取ったままのい草の艶がそのまま現わるので高級感のある仕上がりになります。

DSC_0805

染土の無い畳表は草の顔が隠れず見えてしまいますので、田んぼの中でよく育った長くて綺麗な厳選されたイ草しか使われません。

泥染めを施したがイ草にがお化粧を施した畳表と言えるのに対し、

無染土畳表はイ草本来の素材を活かした「すっぴん美人な畳表」と言えるのです。

100301

室町時代から始まった八代のイ草作りは、500年の歴史を経た現在においても、新たな技術を活かした挑戦が行われているのです。

辭頑悽蜀咏悄・・C0039.01_26_17_17.Still026

瀬海さんにはこの後も研修に同行していただきき、昼夜問わずお世話になりました。

その熱いお話は、瀬海さんのイ草に対する真摯さと情熱を感じることができました。

辭頑悽蜀咏悄・・C0039.01_23_03_23.Still025

最後に訪れたのは、「市松畳表」を専門に作っている佐伯壽さんです。

DSC_0946

市松畳表は、畳の表面が市松柄の模様をしている特殊な畳表です。

DSC_0936

イ草の「穂先の青さ」と「根元の白さ」を利用し、長い草と短く草を交互に編みます。

DSC_0944

こうしてできた畳表は、市松柄のアクセントが効いた、オシャレな畳になるのです。

IMG_7186

佐伯さんは八代でも珍しい、柄のより細かい市松目積表を専門で製作されています。

美しい市松模様が畳表にでるよう、厳選したイ草を選び、毎年数ミリずつ模様の形を変えて織られているそうです。

DSC_0923

これにて、2日目のイ草生産者さん巡りは終了。

本当は研修を通じて、ここには書ききれないほどたくさんの方にお会いしました。

辭頑悽蜀咏悄・・C0039.00_35_53_15.Still008

辭頑悽蜀咏悄・・C0039.01_52_19_10.Still035

教えていただいた多くの学びは、お客様にしっかりお伝えしていきたいと思います。

カット11月注文分完成_02

最終日は、い草商品を製作している「指定障がい者支援施設くすのき園」を訪問します。

2016年8月17日|熊本研修