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畳に発生するカビの原因と予防法について
①畳はなぜカビが出るの?
い草の断面図を顕微鏡で見てみましょう。
空気をたくさん含むスポンジ状になっており、い草は人間と同じように空気や湿気を吸ったり吐いたり呼吸しているのです。
い草は空気清浄機のように、お部屋の空気浄化や湿度調節をする性質があります。
しかし、あまりに多く湿気を吸いすぎるとい草の中の水分量が容量オーバーを起こして、畳の表面にカビとなって表れるのです。
カビを放置すると、それを餌とするダニが繁殖するためしっかりとした予防が必要です。
②新しい畳、梅雨時期は発生しやすい。
特に湿気の多い梅雨時期(6月~9月)はカビが出やすいのでお部屋の湿度にご注意ください。
また新しい畳表はイ草の呼吸の働きが活発で、多くのお客様は畳を納品して1~2年の時期に発生する傾向があります。
③こんなお部屋はご注意ください。
当店のお客様でカビが発生された方の共通点をご紹介します。
◯昼間お部屋を閉めきってる場合が多い。
◯お部屋の位置が風通し、日当たりが悪い。
◯洗濯物の室内干しをされていらっしゃる方。
◯床下に湿気の要因がある。
◯家の近くに水源がある。
◯結露が発生する。
◯たたみの上にじゅうたん等敷物を敷いている。
お心当たりのある方は、環境を改善されることをおススメします。
④湿気の多い日は換気を心がけましょう。
梅雨の時期に、天気の良い日は窓を開けて日当たりを良くし換気を心がけましょう。
雨の日はエアコンのドライ機能や除湿器を使うのも効果的な対策です。
特に近年の新しい住宅は高気密・高断熱になり空気が入れ替わりにくいため、湿気が溜まりやすい環境です。
和室に限らずより小まめな換気を心がけましょう。
⑤畳の上にはなるべくカーペットは敷かない。
畳の上にカーペットを敷き詰める方もいらっしゃいますが、湿気やダニの温床になってしまうことがあります。
必要な場合は敷きっぱなしにはせず、まめにカーペットを外して干してみて下さい。
⑥カビが出ても慌てなくて大丈夫。
湿度を調整してお部屋を過ごしやすくしてくれるのは、畳ならではのメリットです。
「畳はカビるからいやだ!」とおっしゃる方もいますが、湿気を吸わないフローリングでは、タンスの裏や柱の隙間など、見えない部分にカビを起こす可能性があります。
見える部分の畳にカビが出るからこそ、しっかり対処すればその後も快適に和室をお使いになれますのでご安心ください。
次回はカビが発生した時の対処法をご紹介致します。
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